このページでは『パタリロ!』に登場するキャラクター、「スーパーキャット」についてご紹介します。
※【】内の表記について。
例:【1-5】→コミックス1巻の5話目、【文庫3-8】→文庫版3巻の8話目
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概要
名前はスーパーキャット。白猫。年齢不詳。男性(オス)。
空飛ぶマントで空を飛べる。
怪力の持ち主で正義の味方。アメリカではスーパースターとして有名。
パタリロをはじめ、人間と意思疎通が可能。
実は地球猫(ちきゅうじん)ではなくニャリプトン星出身。
毛色は全身白。産着から作ったマントのみ着用している。
二足歩行。丸く見えるカギしっぽ。ちょっとポッチャリ。
言葉の語尾は「○○ニャ」
間者猫の弟。兄に比べて猫の習性が出がち。
以前は南海のはなれ小島のほったて小屋にバンザイぬいぐるみと住んでいた。スーパースターになってからはアメリカ政府から報奨金が出ており猫なのに超高級マンションに暮らしている。マリネラにも家がある様子。
純粋で優しい性格のためパタリロに利用されてしまうこともある。パタリロとは信頼関係が深く、兄の間者猫と共に家族のような関係性でもある。人間の女の子に恋をした時にはパタリロの科学力で人間の体にしてもらったことがある。
男性(オス)だが子猫を産んだことがある。しかも卵で。
好物はフルーツパフェ。
『パタリロ!』での登場について
初登場はパタリロが間者猫を紹介時した時に「かのスーパーキャット先生の兄上」というセリフと共に「ばびゅうん」という音と共に飛んでいる1コマ。【5-1、文庫2-3】
ストーリーとは全然関係ない1コマだけの登場が多い。「ばびゅーん」などの音と共に空を飛んでいる1コマはおなじみ。パタリロのクックロビン音頭で共に登場する場面はアニメでも多い。パタリロに突っ込みを入れるためだけの登場もある。
また、イントロなどで場所描写がおかしい時や、その場が霧で真っ白ということにして作者が手抜きしている時に突っ込みを入れるだけの登場も多い。
似ている白猫が『パタリロ!』では他にも登場しますが、マントを着けているのがスーパーキャットです。
コミックス11巻~15巻辺りに登場していた「ニャンコ」は別猫(べつじん)です。「ニャンコ」はメリージェーン(メス猫)を助けたり、後にプララのお友達になった猫。
マント以外の見分けは、スーパーキャットは糸目でパタリロと同じフニャ口、「ニャンコ」は点の目でタマネギと同じ菱口です。
また、78巻と81巻に「太郎丸」というそっくりな猫も登場します。81巻では間者猫の身の回りの世話をする猫として登場。
突っ込み役や1コマのみ登場だと、スーパーキャットは80巻まで登場しており、84巻からは「太郎丸」のようなマントをしていない白猫が突っ込み役で登場しています。スーパーキャットと同じ猫かどうか作中に言及はありません。
(一度だけマントをしていない白猫とスーパーキャットが同じコマに登場)
さらに、97巻の「ミーちゃん引っ越し」以降の日本のミーちゃんと一緒に登場するノラ猫もスーパーキャットではありません。
スーパーキャットとして『パタリロ!』に登場したのは90巻の「子猫物語」で卵を産んだ時が今のところ最後になっています。懐かしいキャラが多く登場する100巻でも登場していません。
エピソード
ニャリプトン星から地球へ
スーパーキャットは故郷のニャリプトン星が爆発する際、科学者だった両親がまだ赤ん坊だったスーパーキャットを宇宙船(または流星)に乗せて地球へ送った。その時にくるまれていた産着からマントを作っており、この地球外の布地のおかげで空を飛ぶことができる。
産着の中には手紙が入っており、「時間が足らず1猫(ひとり)分の宇宙船しか作れなかった、パパとママは一緒に行けないがたくましく生きてくれ」と書かれていた。
地球にたどり着いてからは地球の父親と母親に拾われて育てられた。【24-5、文庫14-4】【90-4】
怪力の復活からヒーローへ
ヒューイットに「フライングスーツ」で飛ぶ方法を教えた。着るだけで空が飛べる「フライングスーツ」はスーパーキャットの空飛ぶマントと同じ生地をパタリロが開発し作られた。
飛び方を教え、ヒューイットが諜報活動に利用し始めてからはアシスタントを務める傍ら、パタリロの命令でスーツを持ち逃げしないように見張った。その後、ヒューイットと共にKGBに眠らされてマントを取られてしまった。
この頃はまだ空を飛べるだけの猫だったが、危機一髪の状況でヒューイットからスーパーマンを引き合いに出され、「空を飛ぶ以外にも怪力やレーザーを目から出すとか出来ないのか?」と言われ子猫時代は怪力だったことを思い出す。
当時、あまりの怪力を地球の父猫が心配し、スーパーマンのように故郷の石に近づくと力が弱まるのでは、と故郷の石を飲みこまされ怪力が無くなっていた。撃たれるギリギリの所で石を吐き出し、怪力を発揮して大活躍した。その身体は機関車並みの力と弾丸をもはね返す強靭な肉体に生まれ変わった。
この時の働きでホワイトハウスへ呼ばれ、大統領からどこへでも自由に出入りでき、どんな組織の応援も強制的に要請可能であるAAA(スリーエー)の身分証を貰っている。【24-5、文庫14-4】
「フライングスーツ」の後もヒーローとして活躍しアメリカのスーパースターとなる。銀行強盗を捕えたり、ダムの決壊を防いだり、大火事を消火したりしている。その活躍ぶりに対しパタリロは「撃たれても死なないと分かっていればどんな弱虫でも銀行強盗くらい捕まえられる」と言った。また、怪力のきっかけは自分が作ったフライングスーツのおかげだと文句を言った。【24-6、文庫14-5】
パタリロはスーパーキャットの正義感を逆手に取り、とあるダイヤをスーパーキャットに盗ませた。「バンコランのミスでダイヤが盗まれたため取り返してほしい」と言いくるめた。
スーパーキャットは怪力で地震を起こし、騒動に乗じてダイヤを盗み出した。パタリロに渡す前に偶然会ったバンコランにダイヤを渡した。事情を知ったバンコランから元の持ち主に返すように言われる。持ち主へ返すと「スーパーキャットが取り返してくれた」と勘違いされまたもやヒーロー扱いされた。【24-6、文庫14-5】
初恋と人間への変身

初恋相手は人間で、パーティーで知り合った財閥の令嬢であるソフィーに恋をした。ソフィーの飼い猫であるミュウがその恋心に気付き、「私が魔法使いならあなたを人間にしてあげるのに」と言ったことでパタリロに人間にして欲しいと頼んだ。
パタリロの科学力で無事に美形男子に変身。体形維持のためペースメーカーが胸に張り付けてあり、これを剥すと猫の身体に戻り二度と人間の身体にすることは出来ない。また、人間の身体では空を飛んだり怪力は使えない。
「スープラ」と名乗り無事にソフィーとお付き合いした。そのためソフィーの祖父の遺産を狙う叔母からソフィーと共に命を狙われる。ちなみに叔母の企みで家に招待された時の手土産はカツオブシ。
ソフィーと車で出かける際、車のブレーキに細工をされた。尾行していたタマネギ達が車をぶつけ、崖の寸前で止まったが、その衝撃で投げ出された飼い猫のミュウが崖から落ちそうになる。ミュウの姿を見て「ソフィーさん さよならニャ!」と言い残し、ペースメーカーを剥し猫の姿に戻りミュウを救助。
その後、パタリロがソフィーとミュウの記憶からスーパーキャットを消し初恋も終わる。
お金持ち&隠せない庶猫エピソード
スーパーヒーローとなった後は、政府の補助金や栄養ドリンク剤のCMで儲け、セレブのような生活になった。
ニューヨーク五番街の超高級マンションの最上階に住んでおり召使や運転手がいる。
ホワイトハウスに自由に出入り可能。上院議員のグループに昼食会に招待されたり、様々なパーティーにも出席している様子。
ケンブリッジの大学で講義をしたことがある。
フロリダに別荘を持っている。
バンコランに顎で使われ「スーパースターをこき使っていいと思ってるのかニャ」と言ってはみたものの、ちくわを投げられて飛びつき猫丸出しになった。【30-1、文庫17-4】
パタリロを訪ねた時に煮干しを出され「スーパースターなのに」と文句を言いながらも夢中で食べた。パタリロがスーパーキャットの手に煮干しの絵を描いたのを間違えてかじってしまった。【30-2、文庫17-3】
オルガン財閥の別荘で食事にねこまんまを出され「自分の別荘に帰ればフルコースが待ってるニョに」と言いつつしっかりいただいた。【46-2、文庫27-2】
お金持ちになった後でもシバイタロカ博士の聞き込み時に年収は「シャケ缶80個、サバ缶30個、アジの開きが20枚くらい」と回答している。
漢字を通信教育で習い、剣橋(ケンブリッジ)、秘露(ペルー)、蘇格蘭(スコットランド) 等が書けるらしい。【33-6、文庫19-8】
その他パタリロとの関り
パタリロが縁起の悪さをザカーリに証明するために超音波笛で呼びつけた。黒いペンキを身体に塗られ「黒猫が目の前を横切る」のを無理やりやらされた。
パタリロに塗られた黒ペンキは洗っても落ちず、パタリロに黒いペンキが飛び出す小包を送りパタリロを真っ黒にした。【6-4、文庫3-2】
マリネラの異常気象でタマネギ達が参加する暑さガマン大会が行われた時に、パタリロや間者猫、バンパネラネズミと共にプールでくつろぎ高みの見物をしていた。【23-5、文庫14-1】
兄の間者猫がフリーの情報員から客引きに落ちぶれたのを見かねてパタリロに相談した。間者猫にデュモンを捕えさせるというパタリロの計画を手伝った。デュモンの隠れ家に先陣を切って突入する活躍を見せた。【30-2、文庫17-3】
パタリロがわけもなく作った「顔面入れ替え器」でタマネギとスーパーキャットの顔が入れ替えられてしまった。【35-5、文庫21-2】
スーパーキャットの初恋が実らず落ち込んだ際は、パタリロが「おまえの好物のフルーツパフェを食べに行こう」と声をかけた。【39-2、文庫23-2】
パタリロが地球を守るためロケットで太陽に突っ込もうと死を覚悟し「みんな、さよなら」というシーンでタマネギやバンコラン達と共にスーパーキャットがパタリロの脳裏によぎった。【45-4、文庫26-7】
その他パタリロのお手伝い
パタリロが宮殿に拘束されている時に抜け出す手引きをした。木のいかだでパタリロと共に海上にいるシーンがある。【11-1、文庫6-9】
キーン対バンコランでは、キーン達にバンコランがまだロンドンにいると思わせるため、カツラをかぶってマライヒのフリをしていた。この時バンコランのフリをしたのはヒューイット。【19-1、文庫11-1】
マリネラが島ごと別世界に行ってしまった時にパタリロから押し戻すように頼まれた。怪力で別世界からマリネラを押し出し、海に放り投げて元に戻した。元々はバンコランに頼まれて偵察に行っていた。【30-1、文庫17-4】
パタリロがオルガン財閥の遺産相続の為に特殊金庫を開ける作業を手伝った。超合金で出来た巨大なマトリョーシュカ型の金庫を開けた。【46-2、文庫27-2】
流星号と銀星号が出払っている時に、パタリロを背中に乗せてマリネラからスイスまで飛んだ。【79-3、文庫47-3】
パタリロがタイムワープで7年前に行ったときはスーパーキャットのお母さんがパタリロを背中に乗せて飛んでいる。この時のお母さんはセーラー服だった。【12-1、文庫3-5】
謎の出産
ある日突然卵を産んだ。パタリロが知る話に、双子の卵子が一人の体内に取り込まれ、その子が成長してから卵子が成長をはじめ子供が産まれた例がある、という都市伝説のようなものがあり、産まれてきた子猫(女の子)をきょうだいと考えた。
子猫は鳴き声だけでガラスを割り、スーパーキャット以上と思われる怪力の持ち主だった。その能力を見たパタリロが金儲けにしようと企み、さらに妖怪と宇宙人の組織も子猫を狙った。故郷のニャリプトン鉱石を探し出し首輪にすることで怪力を封じ金儲け等の利用が出来ないようにした。その後、妹は里子に出され人間に飼われている。
主な登場回(11回)
スーパーキャットが登場する『パタリロ!』作品タイトルの一覧です。
比較的登場が多いタイトルは太字表記。
セリフも無く1コマしか登場していない等の回(38回)を除いています。
※【】内の表記について。
例:【1-5】→コミックス1巻の5話目、【文庫3-8】→文庫版3巻の8話目
タイトル名 | コミックス・文庫版巻数 |
---|---|
幻想帝国 | 【6-5、文庫5-4】 |
ゲルマン城の虜 | 【11-1、文庫6-9】 |
ヒューイットの災難 | 【24-5、文庫14-4】 |
御迷惑様 | 【24-6、文庫14-5】 |
マリネラ消失 | 【30-1、文庫17-4】 |
デュモンVS.猫軍団 | 【30-2、文庫17-3】 |
ある日常 | 【33-6、文庫19-8】 |
ピンクのサイ | 【35-5、文庫21-2】 |
哀愁のスーパーキャット | 【39-2、文庫23-2】 |
マトリョーシュカ | 【46-2、文庫27-2】 |
子猫物語 | 【90-4】 |
スーパーキャットの登場は100巻以上あるコミックスの中で、全登場回数である49回のうち41回が前半の50巻までと偏っています。(以下グラフ)


実はスーパーキャット登場の8割近くはストーリと関係ない1コマ程度の登場。刷り込みの効果もありますが、「素直で憎めない、空飛ぶしゃべる猫」としてのキャラクターが持つパワーがあります!! 『パタリロ!』の癒しキャラですね☆


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